なぜ病気になるのか ①
私はなぜか子供の頃から英語が大好きで、
高校は英語科、大学も英文科へと進み
卒業後は英語を使った仕事に従事していました。
30代後半、東京のクリニックで英語事務の仕事をしていた時、身体についてもっと知りたい、
医学的なことを勉強したい、
日本以外の国で生活してみたい、
と思いドイツ留学を決めました。
そしてドイツの専門学校で3年間「足学 」Podologie の勉強をさせて頂いました。
そこでは足だけでなく、身体の仕組みや病気(生理学や病理学)について、その他にも心理学や救急救命など様々なことを学びましたが、多くの病気に対して、「原因不明」であったり「加齢」であったり、あまりにも曖昧な答えしか、この現代でも示唆されていないことに驚きました。
もっと明確な答えを期待してたのに。。
日本でも爆発的に増えているリウマチなどの自己免疫疾患についても、「原因不明」とされているものが多く、多くの場合例えば「痛み止め」とか「免疫抑制剤」などは使われても、根本的な原因除去をする解決には至っていない現状があります。
ちなみにドイツではいわゆる一般的な「風邪薬」はあまり使われません。
人にもよるでしょうけど、私が風邪をひいた時には学校の同級生が喉にいいお茶とか、腎機能を高めるハーブとか、そういうのを教えてくれました。
ドイツではハイルプラクティカ(Heilpraktiker )という自然療法などを用いる代替医療施術者の、国家資格があります。
またホメオパシー(自然の鉱物や植物を用いた同種療法)はドイツのハーネマンが創始者です。
クナイプ療法で有名なクナイプ神父も、ドイツの方です。
ドイツには薬だけでなく、様々な代替補完医療があります。
日本では風邪をひくと症状を抑えてしまう薬、「咳止め」「鼻水とめ」「解熱剤」などが処方されます。
人間の身体には恒常性(ホメオスタシス)というものがあり、常に体内のバランスを保つことで健康でいられるような仕組みが元来たくさん備わっています。
例えば「心臓を動かして」と言われても、自分で意図的に動かすことはできませんよね。
でも自律神経のお陰で私たちは意図せずとも寝ている間にも、自然と呼吸をして一定の心拍数や体温が保たれています。
私たちの皮膚や爪は常に代謝され、新しい細胞と入れ替わっているし
皮膚表面には弱酸性のバリア機能があり、身体に害となる微生物などの侵入から守ってくれています。
ひとたび身体に危機が訪れた時、例えば切り傷ができて出血したら、そこに血中の血小板が集結してかさぶたになって止血してくれる、
身体に害を与えるような異物が体内に侵入したらそれを白血球が攻撃してくれます。
体内に感染症の原因となるような菌や、身体にとって有害なものが口や鼻から入ってくれば、高熱が出たり、下痢になったり嘔吐したり咳やくしゃみが出たりしますが、これらは毒や菌を体内から排出して身体が良くなろうとする反応です。
つまり、咳が止まらない、高熱が出るなど、一見、私たちの生活にとって不都合な事態(仕事や学校を休まなければいけない事態)でも、身体からしたら健康に戻るために必要なプロセスにすぎないのです。
だから本当はそういう時にはただ身体を休めて、寝ていれば回復する。
身体の反応を止めない。
そうすると時間と共に身体はまた本来の健康な状態に戻る。
もちろん高熱が下がらないとか緊急事態時には、介入が必要になることもあると思いますが、自己治癒力を邪魔しなければ、勝手に健康な状態に戻るようになっているのです。
知れば知るほど、身体ってすごいなぁ、と思います。
人は本来、元気に生きられるように造られている。
誰がこんな素晴らしい身体のメカニズムを作ったのでしょうね。
なのに、なぜ病気になるのでしょうか。
ドイツのBlautopfという泉。直訳すると「青い鍋」