ドイツでの病院研修

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2009年から2012年にかけてドイツに滞在し、ウルム(ULM)という街でポドロギー(Podologie)を学びました。

その際に書いていたブログをこちらにリライトしています。

それに伴い、前記事は徐々に削除していきます。

ここで掲載されている情報は、その当時のものですので現在変わっている可能性があります。

また私自身の認識が間違っていることも考えられますので、ご自身でも常に最新の情報をご確認下さい。

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研修3日目    2011.11.10記事より

 

いや、いい感じです。
何がって、こうしてブログに書かせてもらうことで
昨日の研修で何やったか頭にも残ってる!
やっぱり書くのっていいですね

病院研修3日目、無事に終わりました。

朝の7時15分から始まり、今日は午後4時過ぎまで。
お陰様で一日、充実した内容を体験させて頂きました。

今日は手術後の入院患者さんが滞在している階(station)から始まりました。
まず朝一でドクター会議、この先生たちは男女とも軍服(海軍)
みたいなユニフォームを着ているので、なんかすごそうに
見えるんですよね。いや実際すごいのでしょう、きっと。

で、その後、全員で患者さんの病室を回り、
手術後の経過観察をしました。

そ・し・て、やらせて頂きました、初・フスフレーゲ・アット・ホスビタル♪
誰も使ってないフスフレーゲ機械もあったのですが、フレーザーが滅菌
されているかさえ、誰も知らなかったので、今回は学校で滅菌済みの
自分の器具のみでケアさせて頂きました。

入院患者さんは、特にすることもなく暇だということで
ゆっくりと世間話などしながら、施術させて頂きました。

お陰で喜んで頂けたようで、看護師の方が、また明日も一人
誰かフットケアの必要な探しておく、と言って下さいました。
機械でできれば尚いいのですけどね。。

そして午後、また一時からドクター全員で、一人ずつ、
難しい症状を持つ患者さんたちを呼ぶ対策会議だったのですが、
今日は前回の患者さんたちより重症な方が多かったです。

そしてその後はオペの見学をさせて頂きました。
背中や肩の、比較的小さいメラノーマの除去、そのほくろだけではなく、
その周辺の皮膚も全部切り取るのです。

局所麻酔なので、患者さんは普通に話しながら手術は行われ、
15分位で終わってしまいます。

切ったり縫ったりって、外科ばかりかと思ってたので、
皮膚科でもかなり多いのにびっくり。
バイオプシーの為やオペで、今日一日でかなり血を見ました。。

しかし、本当に健康であるということは、素晴らしいことです。
どれだけ感謝しても足りないくらい。。

遺伝的に皮膚の疾患を患う方々も、もちろんいらっしゃいますが、
例えば(癌治療のための)化学療法ゆえに乾癬になったり、糖尿病が
もとで、足病変が生じたり、動脈硬化がもとで次第に
体の各部位に異常が生じたりと、重症になる患者さんはだいたい
もともと何か他に病気を抱えている方が多いようです。

今日見た患者さんたちの大きな、深い傷跡は、ショックでした。
もう少し早い段階で、どうにかならなかったのだろうかと。。

現代人の最大の弱点は、「過度のストレス」だと思います。
仕事の忙しさから来る過度の疲労、希薄で孤独な人間関係、
自然が壊され、排気ガス等で汚染されてしまった生活環境、など
心身ともにストレスを感じる原因は様々でしょう。

ストレスゆえにタバコを吸う、アルコールに走る、過食になる、
バランスの偏った食事をとる、
接待で飲みたくないのに飲む、運動する時間もない、
頭は疲れてるけど体は使ってないので眠れない、心が疲労し過ぎて眠れない、
忙しくて十分な睡眠時間が取れない。。
それですぐ、生活習慣病予備軍になってしまう。

周囲が手助けすることはできても、最終的に自分(の健康)を守れるのは
自分だけです。

無理なことは、ちゃんと「NO!」といい、人間らしい、
規則正しい生活を送るべきです。
それで成り立たないような会社組織、社会組織なら、
そのシステムを変えるべきです。
もちろん、そんなにすぐに変えることは難しいでしょうが、
みんながそういう意識を持てば、いずれは変わって行くのでは
ないでしょうか。とにかくそう願います。

人を愛するということは、自分のことも愛するということです。
それは自分だけが、というのではなく、「あなた」も「わたし」も
同じようにひとりの人間だから、その「人間性」を大切にするということです。

豊かな自然と現代社会が共存できるように、
本当の意味で、周囲の人々と愛のある人間関係が構築できるように、
みんなが、過ぎてしまった過去の不快なことよりも、
未来に待っている楽しいことに目を向けられるように、なることを祈ります。

できるなら私は、患者さんたちが手術などが必要になる前に、
ポドロギー含め、予防的な医療に携わっていきたいです。

色々と考えさせて頂いた、今日の研修でした。

最後までお読み頂き、どうもありがとうございます。
明日もみなさん、どうぞお元気で!

ULM大聖堂内部の様子

 

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