高血圧について

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2009年から2012年にかけてドイツに滞在し、ウルム(ULM)という街でポドロギー(Podologie)を学びました。

その際に書いていたブログをこちらにリライトしています。

それに伴い、前記事は徐々に削除していきます。

ここで掲載されている情報は、その当時のものですので現在変わっている可能性があります。

また私自身の認識が間違っていることも考えられますので、ご自身でも常に最新の情報をご確認下さい。

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高血圧について  2012.1.23記事より

 

最近、時計ドロボウがいるのではないか、と思ったりします。。

年を取ると、時間が経つのが早く感じられる、とはよく聞きますが2012年に入ってから特に、周囲の物事の推移が目まぐるしいです。
しっかり踏ん張ってないと、吹き飛ばされそうな位。。

 

明日はついに循環器系の試験です。
まだ時間はあると思っていたのに、時間は一体どこへ?

 

とにかく
前回、血液循環について書きました。
今回は循環器系の疾患について、「高血圧」と「低血圧」についてまとめます。

基本的なこと、「血圧」とは、何でしょう?

前回書いた通り、血液は、心臓のポンプ機能によって、絶えず血管(動脈)内に押し出されています。
この時、心臓の筋肉(心筋)が収縮することによって、血液がまず大動脈内にどーっと押し出される。
一定量押し出されると、今度は心筋が緩み(拡張)、その間心臓は静脈から血液を取りこみ、左心室内には次に送られる為の血液が充満する。
その際、各心房と心室、左心室と大動脈の間(大動脈弁)、右心室と肺の間(肺動脈弁)にはそれぞれ弁がもうけられ、血液の逆流を防ぎ、心筋のポンプ機能とともに、血液が常に一定方向に流れるのを助けています。

「血圧」とは、心臓から押し出された血液が、血管(動脈)壁におよぼす圧力のことで、この、心臓が収縮した時の血圧を最高血圧(収縮期血圧、Systole)、緩まって拡張している時を最低血圧(拡張期血圧、Diastole)といいます。

 

皆さんも、健康診断やスポーツジムなどで測ったことありますよね、血圧。
通常は最高血圧120mmHg(110~139)、最低血圧80mmHg(60~89)程度です。

これが、常に、状況に関わらず(安静時でも)140/90*以上になった場合を、高血圧といいます。

現代では多くの人が高血圧気味で、西洋の先進国では、国民の4人に1人が高血圧と言われるほど**。でも、症状が出ない、もしくはほとんどないのが一般的で、それゆえおよそ8割の人は高血圧であることも気付かず、特に治療もしないそうです。

9割程度で原因は不明ですが、遺伝的要因、ストレス、肥満、タバコ、塩分過多の食事、代謝機能障害などが関係していると推測されています(本態性高血圧症)。

残りの1割はその他の疾患、つまり腎臓、ホルモン、神経、および血管、循環器系の各疾患の結果として、また薬による副作用などが原因と考えられています(二次性高血圧症)。

血圧の高さによって、軽度、中等度、及び重症と3段階に分類されますが、血圧が230/130mmHgを超える場合は緊急とされます。
特にストレスが多い状況、あるいは、飲み続けていた血圧降下薬を突然止めたりした場合などに起こり、頭痛、悪寒、嘔吐、意識障害などを伴います。
心不全や、脳卒中などの脳障害といった致命的な障害を引き起こす可能性があるため、迅速な治療が不可欠です。

年齢が行くほど高血圧になる確率は高く、ヨーロッパでは、死亡原因のおよそ25%が高血圧に基づく疾患によるものとされているそうです。

特に「動脈硬化」との関連が強く、これらは相互に影響しあいます。
血圧が上がる、つまり動脈壁にかかる圧力が強くなれば、それだけ動脈壁に負担が掛り、傷つきやすくなり、血管壁が傷つけばそれを修復しようと傷ついた部分にプラーク等が集められ、血管壁は厚く、硬くなります。
動脈が硬化、肥厚すれば、今度は血液の通り道が細くなり、循環がうまくいかず、心不全や冠動脈疾患、あるいは動脈瘤が形成されるなど、循環器系の病気になりやすくなり、逆に、動脈硬化が原因で、血液の循環を促そうと、高血圧が引き起こされることになるのです。

その他にも、高血圧によって起こり得る病気には、眼の網膜損傷(高血圧性網膜症)心肥大(主に左)、萎縮腎(動脈硬化による腎臓の萎縮)や脳卒中などがあります。

治療方法として、日常生活で気をつけるのは、コレステロール過多、塩分過多の食事を避け、日々適度な運動を心がけ、肥満に気をつけること、禁煙し、アルコールの過度の摂取をしない、ストレスを避けるか、あるいは日々ストレス解消すること。
他の病気が背景にあれば、それを治療する。
薬としては、その重症度によって、利尿薬、カルシウム拮抗薬、ACE阻害薬、ベータ遮断薬、交感神経遮断剤が用いられます。

*日本高血圧学会基準。
血圧は運動時や緊張した際に高くなるのが普通で、それが持続的に続いた場合のみを指す

**現在ドイツで勉強中の為、欧州に関して書きましたが、日本では、高血圧とされる人の割合は更に高く、30歳以上で40~50パーセント、70歳以上でおよそ70パーセント以上だそうです(厚生労働省 2012年現在)

 

 

 

ウルム大聖堂内の彫刻

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