カカトの棘!カカトが痛い時は踵骨棘かも?
先日、爪の切り残しによる「棘」、「爪棘(そうきょく)」について書きました。
本日は、カカトにできる棘、「踵骨棘(しょうこつきょく)」についてです。
足が痛いとおっしゃる時、具体的に痛みの出る場所を聞いてみると、カカトの部分が痛いことがよくあります。
整形外科などで「踵骨棘」と診断された、という方もよくおられます。
中高年の女性では、踵骨棘になりやすいと言われます。
これは一体どいういった状態なのでしょう。
まず、踵(かかと)の骨についてみてみましょう。
踵骨は、文字通りカカトの部分の骨ですが、踵というのは、日々の生活の中で立ったり歩いたりする時、ジャンプする時にも
一番負荷が掛かる部分です。
また、重要な筋肉の付着部でもあります。
ふくらはぎの筋肉(膝下後ろ側の筋肉、腓腹筋やヒラメ筋)は、人体最大の腱(骨と筋肉をしっかりと結びつけている結合組織)であるアキレス腱によって、カカトの骨に付着しています。
ふくらはぎの筋肉は、私たちが歩いたり走ったりする時に重要な役割をしますが、ふくらはぎの筋肉を使うたびに
アキレス腱のついているカカトも引っ張られるわけです。
もう一つ、重要なことは、カカトには足裏の筋膜が付着していることです。
私たちの足裏には、大きな筋肉の膜がありますが、これを足底筋膜といいます。
この足底筋膜は、前方では足趾に、後方ではカカトに付着し足裏全体に拡がっています。
足底筋膜は私たちの足裏にあり、歩いたり立ったりする時も私たちの足裏を衝撃から守ってくれるクッションのような役割をしています。
この筋膜が炎症を起こすと、足底筋膜炎(足底腱膜炎)と呼ばれ、筋肉をカカトに付着させている腱の部分に痛みを生じることが多いとされています。実際には、カカトが痛いという症状となります。
朝起きた時に痛みが出ることが多いようです。
どうしてこのような足底筋膜の炎症が起きるのかというと、まず一つには筋膜を酷使した場合、スポーツ選手などに顕著に現れます。たくさん歩いた時などにも生じます。
そしてもうひとつ、よくある原因が、加齢により結合組織が硬くなるためです。
もともと女性は男性に比べて筋肉量も少なく、そこに加齢による結合組織の硬化が加わると、足裏の柔軟性が失われて
腱が引っ張られる力が強くなります。
カカトに付着した腱が繰り返し過剰に引っ張られることで、カカトに棘のような骨が形成されそれが踵骨棘と呼ばれるものです。
特に手術などは通常されませんが、解決するには上記のような原因を取り除くことです。
まずは靴の見直し。
加齢はなにびとも止めることはできませんので、それを補ってあげるために質の良い足に合った靴を履くべきです。
靴底がしっかりしていて、クッション性が高いものを選びましょう。
クッション性が高いインソールもお勧めですが、まずは靴が合っていないと適切な歩き方ができませんので
信頼できる靴屋さんで聞いてみるのも良いかと思います。
痛みがひどい場合にはあまり歩かないようにするなど運動を控えましょう。
そして、結合組織、足底筋膜に柔軟性を与えるようにすることです。
日々、足裏やふくらはぎのストレッチ、マッサージをしましょう。
ゆっくりとお風呂に入って温めた足裏を全体的に無理のないように伸ばし、緩めてあげましょう。
足裏が硬いと、足底筋膜炎だけでなく硬い角質や魚の目ができる原因にもなります。
リフレクソロジーもお勧めです。
ロージーライフフットでは、オイルを使って皮膚に負担を掛けずにゆっくりと足裏やふくらはぎなどをほぐして柔らかくしていきます。
筋肉のこわばりがなくなると、おのずと血流もよくなり楽になるだけでなく、本来の足の細さが戻ってきます。
ぜひお試し下さい。