爪にもできるメラノーマ 早期発見が治療のカギ

メラノーマ(悪性黒色腫)

メラノーマ(悪性黒色腫)とは、皮膚にできる癌です。

メラニン色素を作る細胞、メラノサイトが癌化して発生します。

とても稀ですが、爪にもできることがあります。

*画像お借りしました

爪に黒や茶色の線(色素沈着)が出ることがありますが、そのすべてがメラノーマではありません。

黒い縦線が出ると「メラノーマかも!?」と不安になりますが、多くの場合は 「爪甲色素線条(そうこうしきそせんじょう)」 という良性の状態です。

30歳以下で薄茶色の縦線が爪に見られる時には、そのほとんどが良性の色素沈着と考えられます。

特に日本人などのアジア人ではそういった色素沈着がよく見られるそうです。

ただし、30歳以下でも急に色が濃くなったり、線が拡がっている場合には要注意です。皮膚科を受診してください。

爪に茶褐色や黒い線が見られる時に考えられる原因としては

● 爪下血腫

爪の下に内出血が生じた状態。物を落としたり、合わない靴で長時間歩いたり

踏まれたりしてできます。

爪が黒くなるまでに少し時間が掛かるため、原因を忘れていることもあります。

この場合には、爪の成長と共に黒い部分が爪先にずれていき、

爪の生え変わりと共に消滅します。

● 爪水虫など感染症によるもの

爪が白癬菌などに感染すると、茶色やグレーの縦スジが入ることがあります。

これは感染症が治らなければ進行し、拡がっていくこともあります。

この場合、爪先部分から線が入ることが多いです。

● 外傷、炎症後の色素沈着

爪母付近に怪我をしたり、繰り返し摩擦を受けたり

爪囲炎などを繰り返した時に、線状の色素沈着が現れることがあります。

● その他の要因

その他、薬剤の影響、全身性疾患、紫外線ランプの使用などから

色素沈着が起きることがあります。

このように、爪に起こる色素沈着には様々な要因が考えられるますが、

基本的な診断は皮膚科でダーモスコピー(専用の拡大鏡を使った観察)で行われます。

🔍 メラノーマのセルフチェック(ABCDEルール)

皮膚のホクロやシミと同じように、爪のメラノーマも「ABCDEルール」で判断できます。

  1. A(Asymmetry:非対称性) → 縦線の形が左右対称でない

  2. B(Border:境界) → 縦線の境界が不明瞭でにじんでいる

  3. C(Color:色) → 均一でなく、まだら模様や濃淡がある

  4. D(Diameter:直径) → 6mm以上の太さ、または太くなり続けている

  5. E(Evolution:進行) → 時間とともに色や形が変化している

1つでも当てはまる場合は、すぐに皮膚科へ!

  • 爪に黒や茶色の縦線が突然現れたら要注意!

  • 線が太くなったり、爪の根元や皮膚まで黒ずむ場合はメラノーマの可能性も!

  • 良性のものも多いが、変化がある場合は放置せず皮膚科で検査を!

  • 出血や炎症、爪床の変化が見られる
  • 早期発見が治療のカギ!異変があればすぐ専門医へ!

 

とにかく急激な変化、色が黒ずんできた、拡がってきた

などが見られる場合には、すぐに頼れる皮膚科を受診しましょう。

 

メラノーマは、早期に発見され適切な処置がされれば、治癒する可能性が高いのです。

 

レゲエ音楽で有名なボブ・マーリーさんは、足指の爪にできたメラノーマがもとで

亡くなったそうです。

サッカーによる外傷だと思い込み、発見が遅れたことと

足趾の切断を拒否したため、全身に転移してしまったそうです。

Bob Marleyさんの「One love」、素敵な曲ですね。

爪のメラノーマは、皮膚の色が黒い人に多く見られるそうで

人種で言うと黒人がおよそ70%、アジア人が20%、白人は4%以下となるそうです。

 

逆に日光に曝される部分の皮膚にできるメラノーマに罹患する率は

メラニン色素の少ない白人で、最も多くなるそうです。

 

以上、まとめると

◆ 爪のメラノーマは極めて稀な病気であり、爪にできる線状の色素沈着には

様々な要因が考えられる

◆ 毎日自分の身体、皮膚、爪などもよく観察すること(メラノーマのセルフチェック)

◆ とにかく急激な変化がある、色が黒ずんできた、拡がってきた場合には、すぐに頼れる皮膚科を受診

◆メラノーマは、早期に発見され適切な処置がされれば、治癒する可能性が高い

以上、よろしければ参考になさってください。

サロンでは診断や治療などはもちろんできませんが

お爪に関するご相談は、初回15分無料で受け付けます。

お気軽にお声掛けください。

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