血液について 2

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2009年から2012年にかけてドイツに滞在し、ウルム(ULM)という街でポドロギー(Podologie)を学びました。

その際に書いていたブログをこちらにリライトしています。

それに伴い、前記事は徐々に削除していきます。

ここで掲載されている情報は、その当時のものですので現在変わっている可能性があります。

また私自身の認識が間違っていることも考えられますので、ご自身でも常に最新の情報をご確認下さい。

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血液のお勉強 (2)  2011.10.10 記事より

 

ラテ・マキアート
このように、だいたいどこでもグラスで出てくる。

ストロー付きで(危ないよねw)
美味しいですよ~

 

(1の続き)

じゃ、この血液循環がうまく機能しなくなったら?

例えば、もうおなじみの動脈硬化
これは文字通り動脈(壁)が肥厚し、硬くなっている状態です。
これだけですぐ死に直結するわけではないけれども、動脈硬化により様々な病気が引き起こされます。

動脈が硬くなって血液が通れる道が狭くなったら、どうなるか。
血流障害がおきます。
血液の流れが滞るため、動脈瘤ができます。
また、動脈を通って運搬される、酸素と栄養素が豊富な血液が、十分に各組織に行きわたらなくなります。
酸素と栄養素が与えられなければ、細胞はやがて死んでしまいます(壊死)。

これがでおこれば、脳卒中多発脳梗塞痴呆などを、
心臓なら心筋梗塞冠不全を引き起こします。

そして下肢(まれに肩や腕の動脈でも)なら、末梢動脈疾患(PAD)がおきます。
足に起きた場合、最初は症状がありませんが、次第に一定の距離を歩くと
足に虚血性の痛みが生じ、立ち止まるようになります(間欠性跛行)。
これも酸素の欠乏からきます。休んでいるうちに筋肉内に再度次の歩行のための
酸素が貯蓄され、また歩き出せます。

症状が進むと、じっとしていても足が痛むようになります。
そのまま放置して、さらに悪化すると、血液中の白血球も届かないため、
細菌感染などにかかりやすくなり、潰瘍、壊死(局部の細胞の死)
壊疽(死んだ部分が腐敗して黒く変化した状態)が生じます。

 

怖いですね。
まず動脈硬化にならないためには、なりやすくなる要因を避けましょう。
それは、タバコ、糖尿病、肥満及び運動不足、高コレステロール、
高血圧、過度なストレスなど。

なってしまったら。

もちろんお医者さんへ行くのが前提ですが。
できるだけ初期段階で、保存的治療を心がけます。
まずは先に述べた要因を排除。
下肢の末梢動脈疾患(PAD)には、歩ける段階での歩行トレーニングが有効です。
ゆっくりとでも歩くことによって、筋肉に繰り返し負荷をかけると、
つまってしまった血管の近くに新たに血管が形成され(側副血行路)、
そこから血液が供給されるようになります。
ちなみに、ポドロギーでは、足の血行障害が起きていないかをチェックするために、
ATP(後脛骨動脈)とADP(足背動脈)の触診で脈拍をチェックします。
糖尿病患者さんでは特に。

もう歩行も不可能ならば、手術で血管を拡げたり、血栓内膜を除去する
必要があります。壊死に至っては、切断ということになります。

血行って、本当に大事ですね。
皆様も、いっぱい働いたら、栄養あるもの食べて、
お散歩や水泳などでストレス解消して、よく笑い、よく寝て、
全身にきれいな血を巡らせましょう。

以上、テスト前のまとめでした!
いい点取れるかな~♪

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